ABA療育・放課後預かり・外出支援

elche

ミッションをABAの理論で説明すると

子どもとの意思疎通の難しさを感じたり、様々な場面への適応の難しさを感じたりして、「もしかしたら我が子は発達障がいかも?」と心配になられた保護者の方も多いでしょう。株式会社エルチェは「発達に心配があるなしに関わらず、誰もが一緒に快適に暮らせる社会を築くためのお手伝いがしたい」そんな思いからスタートしました。療育サービスを通して、以下のような使命を果たしたいと考えています。

3つのミッション (使命)

  1. 生徒:人は生涯学習します。学習に凸凹があり、スピードがゆっくりな生徒でも、学習に成功する体験を得ることで、楽しみながら学習をし続ける姿勢自体を培っていきたいです。目標には、言語スキルの習得やIQに代表される認知能力の拡大だけではなく、問題解決能力や情緒的適応力等の非認知能力の学習も含みます。
  2. 保護者:子どもの教え方を工夫することによって、どんなタイプの子どもであっても、教えられると言うことを知って欲しいです。子どもの学習を促進させることで「子育てを楽しめる」状態に近づくための保護者支援を目指します。
  3. 職員:教える側の工夫により生徒が様々な障壁を乗り越えて行く体験を通して、自分自身も自己実現に一歩ずつ近づいていく職員像を理想としています。

1. 発達に遅れのある生徒に関するミッション

株式会社エルチェでの療育は、学習の支援です。ここでの学習は勉強ではなく、様々な場面への適応や人との柔軟な意思疎通を含む、新しい行動の習得を意味します。エルチェの対象とする生徒は、その学習に凸凹があって上手く適応できなかったり、学習のスピード自体がゆっくりであったり、学習が阻害されている状態にあります。まずはどんなタイプの生徒であっても学習が可能であることを体験させることが最初のステップです。さらにその先に、学習したスキルを使う事で問題が解決できたり、更なる学習が可能になったり、学習自体や人とのコミュニケーションが楽しくなったり、スキルが結果を生むことで学習に価値が生まれ、さらなる学習やスキルの獲得につながると言う好循環が生まれるのです。スキルはあっても孤立する結果にならないよう、「人と一緒だから楽しい」、「かわいがられる」というように、上手に人と生活し学習を継続することが、大きな意味での生活の質の改善や、その後の自己実現に繋がると考えています。

2. 生徒の保護者に関するミッション

保護者の支援も株式会社エルチェの使命の一つです。時に保護者の代わりとなり支援や学習をサポートすることもありますが、完全な保護者の代わりとなって生徒の教育を担い、面倒を見ることが目的ではありません。上手に意思疎通をするにはどうしたら良いのか?様々な場面への適応を促進するためにはどうするのか?エルチェの職員は、ABAを使って生徒それぞれの行動と環境を分析し、それに合わせて教え方や関わり方を変えます。このプロセスを知っていただきたいのです。ご家庭でも保護者自身が状況を分析して関わりを変えることで、その時々の子どもの困難を乗り切って欲しいのです。この工夫の連続によって、結果として子育てを楽しめるようになるためのお手伝いになれたら嬉しいです。困難な状況も「一緒に考えて乗り越える」という姿勢を持ってもらいたいです。

3. 職員に関するミッション

株式会社エルチェは、職員に対しても使命があります。職員は、療育を通して生徒のコミュニケーションを上達させ、様々な場面に適応し、学習の困難を乗り越え、人との生活を楽しめるようになるプロセスを目の当たりにします。この体験を、そのまま自身の目標達成にも生かして欲しいです。エルチェでの療育が最終的な自己実現である場合でも、エルチェでの療育をステップに、その他の現場で自己実現を目指す場合でも良いと考えます。いずれにせよ自己実現には様々な困難がつきものですから、エルチェで学んだABAやその他のスキルをもとに、職員自身が自己実現に一歩ずつ近づいて行くことが、エルチェの目標の1つなのです。

補足 : エルチェがNPOや社会福祉法人でなく「株式会社」の形態をとっているのは、公的資金や寄付などへの依存や癒着状態を生みにくい形態で、金銭的な透明性や自立を目指しているからです。金銭面での充足や一部上場が目的ではありません。特にABAを使った療育は、セラピースキルの習得までの訓練の質や量から言っても、急展開でフランチャイズを増やす等、大きな利潤を生み出すためのサービスでは難しいです。しかし、時間をかけてでも達成したいミッションがあると信じています。

(竹島浩司 株式会社エルチェ最高臨床責任者 心理学博士 認定行動分析士 BCBA-D)